散ればこそめでたけれ

今週のお題「紅葉」
四季のうつろいを美しいと思うこころはもちろんありますが、
それでも私は紅葉があまり好きではありません。
それは紅葉が美しすぎるのと、散ったあとに控えている冬が嫌いすぎるから。
紅葉が散るのは、桜が散るより一層辛い。
桜であればまだ、またこん春のたねになるべき精神をもって眺めることができますが、
紅葉ときたら、最後の一葉並みにもうアカーンと気が滅入ってくるのです。
確かにこころから美しいと思うのに、でも好きじゃない。
冬期鬱病でしょうか。でも私だけじゃないと思うんですよね。

田舎暮らしなものですから15分も車を走らせれば、
錦を重ねた山並みを眺めることができます。
世の中にたえて紅葉のなかりせば 秋のこころはのどけからまし
以前つきあっていた人が運転する車でそう詠みましたところ、
普通にきもいよと言われ、そうだねと返し会話が終了しました。
穏やかな秋の日のドライブ、もうあの車の助手席に座ることもないんかーと
ぼんやりしみじみ思い出してしまいました。
写真は去年そのドライブの日に撮ったものです。

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